イタリア映画「道」
忘れられない映画です。
NHKの白黒映画をよく見ていたのでそれで見たのかなと思いましたがよくよく思い出してみると、淀川長治さんの映画の番組だったんだと思い出しました。その中のイタリア映画アンソニークインの道、ソフィアローレンのひまわりが印象的でした。
道「LA STRADA」は特に心に深くのこっています。
武骨な大道芸人のザンパノを呼ぶ女性ジェルソミーナの「ザンパノー」という声が印象的でした。アンソニークインの乱暴で自分勝手な男が置き去りにしたジェルソミーナの死を知り海辺でさめざめと泣くシーンが忘れられない。悲しみと後悔があふれていた。
人間の本質をこのように描ける人たちがいるんだと、何とも言えない複雑な思いが胸の中をぐるぐるしたのを覚えています。
ジェルソミーナ役のジュリエッタ・マシーナに心奪われた18歳の私でした。
自分が表現をする世界に入るなんて全く思っていなかった頃に見た映画が、今の私の支えになっています。
つらいとき悲しいときこの映画を思い出します。
静かに耳を澄ますとジュリエッタマシーナの「ザンパノー」という小さな声が聞こえてきます。
日常には様々なことがあり、わずらわしさや息苦しさを感じることも。そういう中でも耳を澄ますと聞こえてくる小さな音や小さな声が私を落ち着かせてくれます。小さな声の向こうにもっと小さな声が、小さな音の向こうにもっと小さな音が・・・・小さな小さな音や声が私にとって大切なものだと感じています。
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